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一億総引き籠り化計画。

引き籠もりは社会の癌?
ならばこの国なんて滅んでしまえ。日本という国を引き籠もりという名の癌細胞でボロボロにしてしまえ。そのマイナスの感情が大いに孕んだ強い決意をもって、俺は一億総引き籠もり計画を打ち立てた。
そうと決まれば早速行動に移さなければならないわけだが。引き籠もりである以上、活動は家庭内に限られている。つまりはネットでの活動が主となる。
で、まずは同志を増やすことからだ。だがしかし、普通の方法ではやらない。引き籠もり生活歴十三年に及んで培われた俺のネット掌握術を舐めてはいけない。
普通の人間ならバカ正直にネット上で同志募集の声を高らかに上げて世間からの失笑を買われて終わりだろう。
少なくともネットに入り浸ってるようなやつは、どこか世間を冷めた目で見ていたり、物事を真っ直ぐ見ようとしない奴が大半を占めているのだ、そう、俺のように。ネット上では正直者がバカを見るのだ。
とにかく慎重に、上手に出るわけでも下手に出るわけでもなく、スッと自然に話を持ち込む。オカルト的な何かと思われたらその時点で終わり。この大々的な計画の本質は決して漏らしてはいけない。
計画を始めると決めた日から、一日も飽きることなく活動を続け、着実に同志を増やしていった。
そんな努力もようやく実を結んだのか、ついに同志の数は、半年で俺の確認できる分だけでも一万人近くにまで増加した。ここまで来れば十分だ、計画は第二段階に突入する。
この計画において、最も同志に引き込む難易度が高いのは、そう。リア充である。リアルのほうが充実している奴らことリア充の多くは、ネットすらろくにやらないため、活動自体に意味がない可能性が大いにある。まあこんなオカルト活動なんて、まさに知らぬが仏かもしれないが。
そしてある日、計画の第一段階を展開していく中でいつしか恒例となった、同志でネット上に集まり話し合うという定例会議の中で、ある同志がひとつの提案を持ちかけた。
「やっぱり外に出ないと、リア充に関わることすらないんじゃないですかね?」
……そりゃそうだが。
だが待ってほしい、これでは本末転倒ではないか?
そもそも俺、ソトコワイ、ニンゲンノシセンコワイ。ソウゾウスルダケデ、カタ、フルエル。
「でも、他に方法ってあるんですかね? やはり外で動かないと、どうしようもないと思いますよ」
今までその方法を避けるべく、いろいろ他の策を考えてきたというのに。いや、ホントはその大前提に目を向けようとせず、ちょこまかした策しか考えられなかったのは事実ではあったのだが。
一番の方法、というか大前提を自分でもわかっていたからこそ、今までの議論も大した前進もしなかったのだ。それは重々承知している。

いや。
そもそもだ、あの半年前に抱いた強い決意とはなんだったんだ?
ここで諦めているようでは、最初から何の意味もなかったことになる。この計画の本質を理解してない者がほとんどとはいえ、こんなにも同志ができたのだ。
今更裏切れるのか? それこそ、最悪じゃないか。
ソトコワイとかなんだよ、ニンゲンノメセンコワイとかなんだよ。
もともと俺達は癌なんだよ。社会から切除されて、誰に悲しんでもらうこともなくひっそりと処分されるべき存在なんだよ。
それなのに、死にに行くことがそんなに怖いのか?



怖いよ。
でも、社会的に見たら、俺達はもう死んでいるんじゃないか?
だとしたら、もうそのほうがいい。一度死んじゃった以上、もう死ねないから。
だけど、実際は。あああああ、もう、なんだってんだ。
どうしたいんだ、俺は? どうなりたいんだ、俺は!?
死にたいのか、死にたくないのか。はっきりしやがれ。




葛藤の末、乾いたキーボードの音が、静かな部屋に響いた。
その間、指はかなり震えていたが、確実にキーをひとつひとつ押し込んでいった。

ああ、決めたよ、と。俺は最初の決意を信じる、と。
「外で出よう、俺達はここにいるってことを見せつけてやるんだ」
そう打ち込んだ瞬間、ディスプレイの向こうでは、歓喜の渦が巻きあがっていた。



あの日から数ヶ月たった頃には、普通に外に出歩けるようになった。
最初は無計画で外に飛び出してしまったもので、何をやればいいかなんて全くわからない状態だった。
それでも同志からの助言を受け、まずは今の敵をよく知ること、すなわち社会をよく知ることから始めた。同志達に勧められて、自分で良いと思ったことはなんだってやった。仕事だって始めた。働かなければ社会なんて知れないと肌で感じたからだ。だから今でも仕事は続けている。数え切れないくらい怒られたり挫折したりしても、何度も何度も喰らいついていた。
決意してからは恥をすべて捨てた。とにかく、今を必死に生きることだけを考えるようになった。
そんな自分の生活を適宜報告していく度に、触発されたのか、自分以外にも外に出て働き始めようとする者が増え始めた。
それが続き、同志達は次々と自分の元から離れ始め、いつしか自分が最初に抱いていた計画は、日に日に風化し始めてしまっていた。
だけど、それはそれでいいのかもしれない。当初求めていた結果とは違えど、自分では納得できるし、その結果充実した毎日を過ごせているのだから。

……あのとき、助言を送ってくれた同志が全員「一億総リア充化計画」のスパイであり、自分もこの計画に加担させられるようになっていくのは、またその数ヶ月後のことである。



───────────────────────────────────────────────────



これを書いたのは去年の秋のこと。
とにかく、どんな形でもいいから、想いを発信できればいいなって思って、書いてた。
そしていろんな意味で爆発しました。うん、いろんな意味で。
時間が無くて推敲が足りないとか、○○日で無理やり書いたからってのは、作品の中身自体には、全く何の関係もないべきだと俺は思っている。
どんな経緯であれど、たしかに作品は『そこにある』から。過程なんて、相手にとっちゃ知ったこっちゃない筈だ。
書いてるときに思ったことは、固定観念に囚われているかもしれないってこと。変なプライドを持って書いちゃってるんじゃないかってこと。
好きにやるということに、抵抗感を感じていたり、してたのかも。今は知らん。
txtファイルを整理してなかったら気付かなかった、コレ。自分でも忘れてた。
自分の文章の形というものが、知らず知らずのうちに身に付いてきたって実感は、今、多少なりともあるつもり。
絵とかには、まだ感じ取れることのない、その実感。
これに満足しているかどうかは、もうちょっと極めてから判断しようと思う。だから俺は書かなきゃいかん。

これこれこういう話をどうやって展開しどうやって収束させるか。よく悩んでる。けどまあ、悩んだって全然いいんですけどね。悩んで少しでも進められるんだったら、いくらでも。
今度こそ、という想いは日に日に強くなっている。問題はそれを形にすることで。
だからもうちょっと、頑張ってみようと思う。
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プロフィール

壬生沙樹

Author:壬生沙樹
通称みぶさき。
イラスト頑張るとか言っておきながら、滅多にイラスト上げないとかいううつけものです。

http://www.pixiv.net/member.php?id=877455
いちおーpixivやっとります。


現在は勉強の傍ら、イラスト、文芸に熱中。ただし、実力は伴っていませんとも。


一応某同人ゲームサークルの原画担当。
いつか派生して、個人企画でのコミケのサークル参加をひそかに画策中。
好きな言葉は初志貫徹。
嫌いな言葉は三日坊主。

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